社会福祉法人 明社会
理念と、私たちの想い
■2024年10月11日
東平しらゆり保育園 園長の吉川貴也です。
明社会の理念と、私たちの想いをお伝えします。
「命・健康・感謝」を大切にする。
これが私たちの法人の理念です。
私たちが理念に込めた想いをお伝えします。
それぞれの言葉の意味は・・・
◆「命」とは・・・
生物が生きていくもととなる力。生命。
一生涯の寿命。
一番大切なもの。
◆「健康」とは・・・
心と体がすこやかであること。
◆「感謝」とは・・・
ありがたいと思うこと。また、その気持ちを表すこと。
◆「大切」とは・・・
心を配って、丁寧に大事に扱うさま。
◆「命」を大切にする◆とは?
もっとも身近な生命である自分自身に心を配って、丁寧に大事に扱うことであると考えています。
自分を大切にできない人に、他者を大切にすることはできません。
「自己肯定感」という言葉もだいぶ広まってきたように感じますが、他の誰でもない自分自身が、自分自身を大切にする必要があるのです。
保育の大前提として、職員が自分自身を大切にします。そして、子どもたち一人ひとりがその子自身を大切にします。
そして、人間は、他の生き物の命をいただくことでしか「命」をつないでいくことができません。
食事の前に「いただきます」と言うように、肉や魚、野菜の命をいただいて、私たちは生きています。
日々の食事や食育活動、食農教育活動の中から、食べ物にも「命」があるということを、子どもたちが感じられるようにしています。
そして、趣味や大好きなことのことを、「命」とも言います。
「ブロック命」「おままごと命」など、子どもたちが園生活を通して、没頭するくらい大好きなことに出会ってほしいと思っています。
子どもは成長とともに友だちと一緒に過ごす時間が増えていきます。
自分の存在を大切にできると、周囲の友達のことも大切にできるようになっていきます。
「自分っていいな」の次に「友だちっていいな」がやってきます。
その土台として、子どもの周りにいる大人が、子どもたち一人ひとりを大切にする必要があります。
友だちと遊ぶ事で喜びや楽しさを発見したり、時には自分の思いが通らずに、自分の気持ちと折り合いをつけたり・・・
人は一人では生きていくことはできません。
必ず、どこかで誰かとつながっています。
誰かのおかげで、今を生きることができるのです。
自分自身を大切にし、生きる力を育み、周囲の人とのコミュニケーション、社会性を育んでいってほしいと願っています。
◆「健康」を大切にする◆とは?
心と体がすこやかであるためにできることをやることであると考えます。
元気だからこそ友達と遊んだり、園に来ることができます。具合が悪い時には静養しますが、具合が悪くなる前に、体調をこじらせないように休息をとることも、時には大切です。
◆「感謝」を大切にする◆とは?
ありがたいと思うだけではなく、その気持ちを他者に伝えることであると考えます。
食事を作ってくれる人への感謝。困ったときに助けてくれた仲間への感謝。
それらを感じる心の感度を上げるとともに、思ったことを「ありがとう」と相手に伝えることで、お互いの関係性がよくなっていくことでしょう。
5つのもくひょう
■2022年7月12日
東平ひまわりこども園 園長の吉川厚子です。
明社会の「5つのもくひょう」の思いをお伝えします。
社会福祉法人 明社会 の理念は、
「命・健康・感謝」を大切にする
です。
理念は、広い解釈ができます。
理念を実現するためには、
もっと具体的な目標が必要です。
社会福祉法人明社会では、
「5つのもくひょう」を念頭に置いて、
日々の教育・保育を行っています。
☆5つのもくひょう☆
1.だいじないのち
私たちが日々食べているものは、すべて命あるものです。子どもたちがそのことを知ることができるよう、日々の食事や食育活動を行っています。食べ物によって命がつながっていくことを受けとめ、自分の命を大切にします。友だちや周囲の人々の命も大切にする心を養います。
自分はたった一人で生きているのではなく、多くの人々と共に生きている存在であるという思いを持てるようにかかわっていきます。
お互いを尊重し、自分の気持ちと折り合いをつけることや、話し合うことの大切さを身につけていきます。
2.げんきなからだ
心身ともに健康であるよう、歩く、走る、跳ぶなど戸外での活動を十分に楽しみます。
健康で十分な活動ができるように薄着の習慣を身につけます。
充分に運動、休息、栄養、睡眠をとり、生活のリズムを整えます。
食べ物に感謝の気持ちを持ち、安心が保証された環境で苦手な食べ物にも挑戦します。
3.ありがとうのきもち
思いやりの気持ちを持ち、自他ともに尊重する気持ちを育みます。
自分の存在を大切にします。
自分と相手の人権を尊重し、思いやりのある優しい心を育てます。
くつろいだ雰囲気の中で情緒が安定し、友だちと仲良く一緒に遊ぶ力を育みます。
主体的に遊びや生活に取り組み、社会生活の基礎となる助け合いの心を養います。
4.かんがえるあたま
行動の選択・決定を自分で考え、行えるようにします。
生活を通して言葉や数への興味や関心を育てます。
好奇心をもって様々な活動を楽しみ、豊かな情緒、思考力、表現力の基礎を培います。
たくさんの自然にふれ、体験を通して自分なりに物を見たり、感じたり、考えたりし、豊かな感性と創造性の芽生えを促します。
日々の生活経験を通して知的興味や関心を育て、思考力、認識力、観察力を養います。
5.いきるちから
自分にできることを自分でやろうとする力を育みます。
食事、排泄、睡眠、着脱衣、清潔などの習慣をくり返し、自立の芽生えを養います。
困っている時には助けを求める力を身につけます。
自ら安全を守る生活習慣および態度を身につけます。
子どもたちには、これら5つの言葉を使って伝えています。
この「5つのもくひょう」は、
明社会の子どもたちに育ってほしい姿です。
ひまわりこども園の3~5歳児の子どもたちは、
毎月誕生会で「5つのもくひょう」について学びます。
子どもは成長とともに友だちと一緒に過ごす時間が増えていきます。
自分の存在を大切にできると、
周囲の友達のことも大切にできるようになっていきます。
「自分っていいな」の次に「友だちっていいな」がやってきます。
その土台として、子どもの周りにいる大人が、
子どもたち一人ひとりを大切にする必要があります。
友だちと遊ぶ事で喜びや楽しさを発見したり、
時には自分の思いが通らずに、自分の気持ちと折り合いをつけたり・・・
人は一人では生きていくことはできません。
必ず、どこかで誰かとつながっています。
誰かのおかげで、今を生きることができるのです。
自分自身を大切にし、生きる力を育み、
周囲の人とのコミュニケーション、社会性を
育んでいってほしいと願っています。
社会福祉法人明社会では、
この目標を持って教育・保育を行っています。
これから先、行事等の見直しの際にも、
「5つのもくひょう」を目指しながら、
子どもたちが充実して過ごし、
健やかに育っていけるよう、
職員一同、取り組んでまいります。
遊び環境アドバイザー 横山諭さん お話レポート
■2022年5月23日
東平しらゆり保育園 園長の吉川貴也です。
2022年5月14日、遊具の広場「にじのおか」のオープンにあたって、
「 育ちの仕組みから考える ~ 求められる遊び環境 」をテーマに
株式会社アネビー 遊び環境アドバイザー 横山諭さんにお話いただきました。
職員一人ひとりが、“子どもたちにとって必要な遊び環境とは何か?”を考える機会となりました。
はじめに、「しつけ」と「育ち」の切り分けについてお話がありました。
「しつけ」:挨拶・作法・習慣などを身に付け、コミュニティのルールに適合させること。
「育ち」:経験を通して能力を向上させ、自己を確立すること。これは、子どもたちが「やりたい」気持ちに従って行動することとも言えます。
「しつけ」は生活の場面、「育ち」は遊びの場面と考えるとイメージしやすいでしょう。
(1)育ちの仕組み ・・・ なぜ「やりたい」のか
・脳の判断能力は二択しかありません。
(好き・快 ←→ 嫌い・不快)
ヒトは、「快」を選択し「不快」を避けることで、生命を維持し、種を存続させてきました。
「快」を繰り返すことで、人は記憶を積み重ねていきます。
◆ 育ちとは ・・・ 「良い記憶」の経験のみが人を育てる
続いて、“育ち”の3つの要素についてお話がありました。
①記憶
脳は、「大事!」と判断したことを記憶します。
人の脳は記憶するときにドーパミンが分析され、「うれしい」感情になります。
記憶する経験を繰り返し、長期記憶を積み重ねていくのです。
②能動性
能動と受動のちがい
同じ動作をしても、受動的にするのと能動的にするのとでは、脳が受ける刺激が異なることが実験でわかっています。
③ミラーニューロン
人の動作を見ると、脳の同じ部位が反応します。
☆それらを考慮し、3つの要素を満たす、「遊び」のデザインについて考えると・・・
①長期記憶を蓄える
→繰り返しチャレンジしてコツをつかむ
②能動的に活動する
→今やりたい気分のことが用意できる環境がある
③人の成功例を見る
→「発達の近い上級者」がいる
となります。
次に、それを実現するために必要なことについてお話をいただきました。
◆ 育ちの秘訣 ・・・ 充分な時間・主体的に・異年齢で遊ぶ
豊かな育ちのためには、
①充分な時間と頻度で、
②主体的に、
③誰かと一緒に、
遊ぶことが最適と考えられます。
大人が知っていることは、子どもに教えたくなってしまうけれど、隣の子を見てできるようになるほうがいいというお話が印象的でした。
◆ アフォーダンス ・・・ 子どもたちの行動をほのめかす環境づくり
人は周囲の環境によって、行動を誘発させる(J.J.ギブソン)
トランポリンがあったら、上に乗ってジャンプしたくなりませんか?
物など、周囲の環境によって、人の行動が誘発されるという考え方が「アフォーダンス」です。
環境を変えたら、子どもの行動が変わります。子どもの「やりたいこと」をほのめかす環境が遊び場なのです。
(2)「遊びの価値」と危険性(安全性、ともいえる)
ここからは、遊具の価値を考えるにあたって、社会環境のお話をいただきました。
第二次世界大戦後に、遊具ができました。
競争が、武力からお金を稼ぐことに移り変わったのです。
そのため、都市化して、「売る人」と「買う人」を物理的に近づけることが、経済的に効率がよいと考えられました。
子どもの遊び場は、お金を稼げないから、経済的には無駄と考えられてきました。
◆ 時代 ・・・ 子ども達の遊び環境の変遷
・遊び場としての空き地と路地が失われました。
・地域社会(ガキ大将文化)が喪失しました。
・ドアTOドアの生活となりました。
→もう市街地では遊べない…そんな社会環境になってしまいました。
自宅と保育園、職場の移動の多いドアTOドアの社会環境だからこそ、保育園でお散歩に出かける価値が高いというお話が、励みになりました。
そして、園庭は「子どもたちの遊びを保障できる場」なのです。
遊びの量:場所×時間(頻度)
遊びの質:遊びの価値
子どもたちには、遊びの「量」と「質」両方を保証することが必要です。
◆ 『遊びの価値』 ・・・ Play Value;見えない目的
子どもたちは、「さわりたい!動かしたい!登りたい!」など、たくさんの内なる欲求を持っています。
それらを満たすためには、実験と挑戦の要素が必要です。
『遊びの価値』には、大きく2つあります。
1つ目は、【身のこなし】です。経験を通して、地球の重力を感じることで、生活環境の法則や危険への対応がを身につけます。
「痛い!」「熱い!」など、やってみてわかることがあります。
2つ目は、【人付き合い】です。複数の子どもたちが一緒に遊ぶことで、社会性、コミュニケーション能力が育まれます。
コミュニケーションの目的は、意思の疎通をすることで、自分の考えている方向に物事を動かすことにあります。「もめる・ゆずる・協力する」という経験をしてこないと、共感や同意、反発、協調の制御などが身につきません。
『生きる力(やり切る力)』とは、問題解決能力です。目的に向かう壁にぶつかった時、何とかする力。いわゆる、想像力・意欲・根気などの「非認知能力」です。
「非認知スキル」を提唱し始めたのは、「幼児教育の経済学」の著者である経済学者である、ジェームズ・J・ヘックマン氏です。
90分のプログラムを2週間受けた子どもと、受けなかった子どもの成長後の生活水準を見た時に、プログラムを受けた子どもたちのほうが、平均的に生活水準が高いという結果が出ました。
経済界からは、「幼児教育は、投資に対してのリターンが大きい」ということが言われました。そこで今日の世界中で幼児教育無償化の動きへとつながっていきます。
「生きる力」とは、学力ではなくて、非認知能力です。数字で数えられないチカラなのです。これを、経済学者が言っていることが興味深いことです。
◆ 安全 ・・・ 遊び込むための絶対条件です。
『良い遊具』とは何でしょうか。「安全な遊具=良い遊具」でしょうか??
自然界には危険もありますが、子どもたちが自然の中で遊んでいてケガをしても、誰かが責任を問われることはありませんでした。
しかし、遊具でケガをしたら、遊具を作った人の責任を問われます。
そうはいっても、安全を重視しすぎて挑戦の要素が少ない遊具は、つまらなくなってしまうのです。
人がデザインする遊び場には、築山、小川、遊具などの“ミニチュアの自然”を作っていきます。
今回設置した、HAGS社の遊具は、発達・医療分野と共同開発されています。「木登りをする時には体をこう動かす」など、体の作りを研究されて作られた遊具は、ほとんどないそうです。
遊具周辺でのリスクは、「挟み込み」と「衝突」がありますが、設計で環境を調整することができます。
人は「こうすればできる!」と思うこと以外はできません。
人は、「できる」と思うから「やる」のです。
できると思って、やってみた。
↓
あれ!?うまくいかない。
↓
もう1回やってみよう。
このサイクルが遊びの中で、何度も繰り返されていきます。
“正しい”遊び方とは・・・
遊び(育ちの場面)は、生活(しつけの場面)ではありません。
ほんの少し先のコトは、今はまだできません。
身につけるために、繰り返し挑戦すると、何度も失敗します。
一度の失敗で人生が狂う(死亡や後遺症のリスク大)ようでは、遊び込むことはできません。
子どもたちが遊び込むためには、安全を保障する必要があるのです。
(3)より良く遊び、育つための「約束」
では、子どもたちの発達に最も有利な遊ばせ方は何でしょうか?
「やってみなくちゃわからない、って思ったの」と発した4歳女児のことばが、遊びのことを表していると横山さんは言います。
「やりたい!」
(やってみたけど、できなかった)
「あれ!?」
子どもたちは少しずつ、何かを変えてチャレンジしていきます。
◆ 上手な遊び方 ・・・ 子どもと大人の約束
挑戦遊び(遊具)での約束。
大人が守ること:
①子どもを抱っこしない(押し上げ、受け止め)
②手を引かない
③けしかけない(あの子がやってるんだから、やってみたら・・・)
①②大人の助けなしでは遊具に挑戦できなくなってしまうことを避けるためです。
③「できる/できない」の判断は大人でも、子どもでも、年齢に関係なく自分でやるものです。
大人が先回りせずに子どもを見守ることで、経験できることがあるのです。
子どもが守ること:
(遊具の上で)けんかしない、ふざけない、人を押したり引いたりしない
けんかや押し合いは、子ども同士のコミュニケーションの練習のためには必要ですが、安全のため、遊具から降りて行います。
生きる力の原点となるのが、「遊び」なのです。
というお話で締めくくられました。
(感想)
このお話を伺って、私は改めて、『遊びの価値』について考えました。子どもたちが能動的にさまざまなことに挑戦することで、記憶が蓄積されていきます。
私が幼いころ、扇風機に指を突っ込んで痛い思いをしてから、二度とそうならないように、ものすごく注意を払うようになったことを思い出しました。
たくさんの失敗を繰り返しながら、子どもたちは「こうしたら、うまくいく!」ということを体得していくのです。
一度の失敗が大怪我につながることのないように安全を保障し、子どもたちが安心してチャレンジ、失敗できる場を作っていきたいと改めて感じるお話でした。
横山諭さん、ありがとうございました!
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〜就職を検討している方向け〜
■2023年5月22日
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